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アレクサンドル・ソクーロフ監督の「ファウスト」を観て参りました。映画館にて。ゲーテの同名戯曲の第一部をかるく撫でたようなストーリーで、どちらかというとそれを下敷きに新たな物語を作ったように感じました。天使や悪魔という概念のない「ファウスト」。かの有名な悪魔、メフィストフェレスも高利貸として登場します。幻想的な描写はほとんどなくて、主人公のファウストは現実に見(まみ)える幻覚のような体験をしているように思えます。私の個人的な感想ですから、違う見方も当然できますけれど。でも私は、私の中にある「ファウスト」のイメージを覆す映画であったためにかえって楽しめました。
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