退屈な日はエンドレス
タル・ベーラ監督の「ニーチェの馬(原題:A torinói ló)」という映画を観ました。ニーチェは出てきません。凄まじい風が吹きすさぶ枯れた大地で、しずかにしずかに営まれる親子の生活が全編モノクロで撮されています。貧しさと不自由が極限状態の生活は、次第にその残酷さを緩やかな速度で増してゆく。それはまるで真綿で首を絞めるような苦しみ。もしニーチェの言うように永劫回帰があるとすればこの親子は来世もこの生活をするのでしょう。
私には場面ごとの意図を完全に読み取ることはできませんが、ニーチェ的思想がわずかに散見される映画でした。思想的な背景に詳しければもっと楽しめたであろうと思います。
私には場面ごとの意図を完全に読み取ることはできませんが、ニーチェ的思想がわずかに散見される映画でした。思想的な背景に詳しければもっと楽しめたであろうと思います。
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