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月の所為よ!

スタジオジブリの最新作である、「かぐや姫の物語」を観てまいりました。

ストーリーの大筋は原作である竹取物語におなじで、原作で語られていないような細かい感情の描写のほか、オリジナルキャラクターによるさまざまな人間模様などがあたらしく描かれていた、という印象です。かぐや姫は天真爛漫ながらもどこか大人びた少女に成長し、ちいさなことに傷付いては人間らしい悩みを抱えて生きていく。映画のポスターにおけるキャッチコピーは「姫の犯した罪と罰。」というものでしたが、物語の性質上か、いちばん知りたいはずの「罪と罰」がぼやけている印象を受けました。ストーリーも間延びしてしまっているような……。それから、あまりに人間味あふれる性格をもつ登場人物たちに対してすこし疲れます。かぐや姫は情緒不安定すぎるし、竹取の翁はいかにも押しつけがましい父親でした。うーん、全体の雰囲気や作画がよかっただけにそれを生かし切れていないのがもったいない。期待値が高すぎたのかもしれません。
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