幸運を祈るわ
ちくま日本文学の第21巻を読了。この巻は志賀直哉です。昨年の秋に読んだ尾崎翠に続いて、いつのまにか部屋に増えていたため読み始めた次第。志賀直哉氏の作品は意外にも(国語の教科書のほかには)初めてで、なんとなく谷崎潤一郎やそのほか名前の出てこない同年代のいわゆる有名作家と混同してしまっていました。しかし、いざ読み始めると新鮮な心で楽しむことができ、氏の代表作でもある「暗夜行路」は収録されていなかったものの、晩年の短篇がとくに気に入りました。とくに「沓掛にて」などは、氏の交友関係の広さや人となりがよく分かる作品で好きです。すべての作品に共通しますが、谷崎氏を含む耽美派とは正反対の、どこか田舎くささのある実直な作風で好感が持てます。
このシリーズでは第9巻の坂口安吾がまたもや部屋にあるのを知って、読もうと思っていますがはたして春までに読めるかどうか。
このシリーズでは第9巻の坂口安吾がまたもや部屋にあるのを知って、読もうと思っていますがはたして春までに読めるかどうか。
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