ジュラルミン
更新しました。twitter上で詠んだもので、昨年の12月分と今年の1月分です。資格取得のためにしている勉強が忙しくなかなか詠めなかったとは言え、思っていたよりも少なくておどろきました。もうすこし頻繁に詠めるといいのですがここ最近は、わずかながらスランプ感もありうまくできません。くやしい。しかし来月中旬にすてきな歌会へのお誘いをいただいたので、それまでに回復するべくがんばります。誘っていただいた方に恥をかかせないよう、自分も恥をかかないよう、精いっぱい励まなくては。
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未練 波打って
「危険なプロット(原題:Dans la maison)」を観ました。フランス映画です。昨春に「愛、アムール」を観てからというもの、すっかりフランス映画の虜になってしまいました。ストーリーは、国語教師と男子生徒による作文をめぐる奇妙な関係を主体としながら、現実と空想が複雑に入り交じりつつ展開されていきます。公式サイトによれば“知的サスペンス”らしいですが、ジャンル分けの難しい映画だと思います。とにかく、始終ハラハラさせられました。他人の生活を盗み見ているのがばれて咎められたらどうしようという緊張と、自らの生活が破綻していくのをじわじわと迎える緊張。全編を通してシリアスな雰囲気なんだけれど、たまにクスッと笑える要素もあってよかったです。
それにしても、クロード役のエルンスト・ウンハウアーが凄まじい色気を放っていて衝撃でした。ときどき口の端だけでニコリともニヤリともつかない笑顔を作るのも妖艶で、どこか危うさのある神秘性を持っています。終盤のシーンで、ベッドに横たわって女性の隣で微笑む顔もすごかった。一見の価値ありです。
それにしても、クロード役のエルンスト・ウンハウアーが凄まじい色気を放っていて衝撃でした。ときどき口の端だけでニコリともニヤリともつかない笑顔を作るのも妖艶で、どこか危うさのある神秘性を持っています。終盤のシーンで、ベッドに横たわって女性の隣で微笑む顔もすごかった。一見の価値ありです。
幸運を祈るわ
ちくま日本文学の第21巻を読了。この巻は志賀直哉です。昨年の秋に読んだ尾崎翠に続いて、いつのまにか部屋に増えていたため読み始めた次第。志賀直哉氏の作品は意外にも(国語の教科書のほかには)初めてで、なんとなく谷崎潤一郎やそのほか名前の出てこない同年代のいわゆる有名作家と混同してしまっていました。しかし、いざ読み始めると新鮮な心で楽しむことができ、氏の代表作でもある「暗夜行路」は収録されていなかったものの、晩年の短篇がとくに気に入りました。とくに「沓掛にて」などは、氏の交友関係の広さや人となりがよく分かる作品で好きです。すべての作品に共通しますが、谷崎氏を含む耽美派とは正反対の、どこか田舎くささのある実直な作風で好感が持てます。
このシリーズでは第9巻の坂口安吾がまたもや部屋にあるのを知って、読もうと思っていますがはたして春までに読めるかどうか。
このシリーズでは第9巻の坂口安吾がまたもや部屋にあるのを知って、読もうと思っていますがはたして春までに読めるかどうか。
ずっと繰り返して居たい
「タイピスト!」という映画を観ました。フレンチラブコメディという感じのストーリーで、テンポがよく大変おもしろかったです。ご都合主義・予定調和と言われればそれまでですが、恋も大会もこれぐらいトントン拍子で進んだほうが私は気持ちいい。ストーリーだけでなく、50年代をイメージしてつくられた舞台や衣装すべてがポップでキュート。そしてなにより、主人公のローズがいじらしいほどかわいい! やわらかそうな身体、はにかむような笑顔、ドジっこだけどフランス女性らしい芯の強さもあってすっかり虜になりました。監督が望んでいたとおり、まさに現代のオードリー・ヘップバーンです。ソフィア・コッポラ監督の「マリー・アントワネット」を好きな方はきっとこの映画も好きだと思います。「マリー・アントワネット」はこれから観るけど、私もその一人です。
月の所為よ!
スタジオジブリの最新作である、「かぐや姫の物語」を観てまいりました。
ストーリーの大筋は原作である竹取物語におなじで、原作で語られていないような細かい感情の描写のほか、オリジナルキャラクターによるさまざまな人間模様などがあたらしく描かれていた、という印象です。かぐや姫は天真爛漫ながらもどこか大人びた少女に成長し、ちいさなことに傷付いては人間らしい悩みを抱えて生きていく。映画のポスターにおけるキャッチコピーは「姫の犯した罪と罰。」というものでしたが、物語の性質上か、いちばん知りたいはずの「罪と罰」がぼやけている印象を受けました。ストーリーも間延びしてしまっているような……。それから、あまりに人間味あふれる性格をもつ登場人物たちに対してすこし疲れます。かぐや姫は情緒不安定すぎるし、竹取の翁はいかにも押しつけがましい父親でした。うーん、全体の雰囲気や作画がよかっただけにそれを生かし切れていないのがもったいない。期待値が高すぎたのかもしれません。
ストーリーの大筋は原作である竹取物語におなじで、原作で語られていないような細かい感情の描写のほか、オリジナルキャラクターによるさまざまな人間模様などがあたらしく描かれていた、という印象です。かぐや姫は天真爛漫ながらもどこか大人びた少女に成長し、ちいさなことに傷付いては人間らしい悩みを抱えて生きていく。映画のポスターにおけるキャッチコピーは「姫の犯した罪と罰。」というものでしたが、物語の性質上か、いちばん知りたいはずの「罪と罰」がぼやけている印象を受けました。ストーリーも間延びしてしまっているような……。それから、あまりに人間味あふれる性格をもつ登場人物たちに対してすこし疲れます。かぐや姫は情緒不安定すぎるし、竹取の翁はいかにも押しつけがましい父親でした。うーん、全体の雰囲気や作画がよかっただけにそれを生かし切れていないのがもったいない。期待値が高すぎたのかもしれません。